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残業がない会社はお客さんをシャットアウトしている!?

残業が存在しない会社があるらしい。

「らしい」というのも、私はまだ一度もそういう会社の存在を身近に感じたことがないからだ。

前職では残業は当然。現職でも、残業する人が多く、抑制の方向では動いているものの、0にしようとする動きは特にない。

残業が必要となる理由は、私の仕事の場合、行政手続きや全社員の給料面が絡んでくることにある。私はまだ新人で仕事量もめちゃくちゃ多いわけではないのでほぼ定時退勤だが、重要な仕事が嵩んでいる上司は毎日残っている。私もそのうち残ることになるかもしれない。ただ、お客さん相手の部署ではないので、お客さんに振り回されることはない。

一方、前職も事務職だったが、お客さん相手のため、サービス業的な性質があった。お客さんの都合に合わせて身を削るという、まあ日本らしいといえば日本らしい体質の事務所だった。私は極力残業をしないようにしたが、残業をしていない人はいないほど、暗黙の残業が当たり前となっていた。

きっと、多くの人(特にある程度歳を重ねた人)なら「そんなの当たり前だ!」と思うだろう。

でも、この日本にも、定時退社が当たり前な会社が存在するのだ。気になる方は適当に検索してみてほしい。

Twitterで見かけたツイートでは、どうやら、お客さんの要望を切り捨てているとのことだった。相手がお客さんであろうが、無理なものは無理と正直に伝える・・・。そのツイート主は転職者であり、良い意味でカルチャーショックを受けたみたいだった。

なんて素晴らしい会社なのだろう!と思った。本来そうあるべき姿だとも思った。

お客さんは神様ではないし、どちらが上とか下とかもない。対等であるべきだと私は考えている。

前職では、私の仕事のスタンスを見ては、上の者から「そんなんではお客さんに信頼されないよ」とよく言われたものだが、要求をのんでくれる取引をお望みの人ならば、別に信頼されなくて結構だ(←注:組織人としてはあるまじき姿なので、会社の考え方に合わないなら転職するが吉)。

そう、万人に合わせようとするから、身も心も壊れてしまう。

人間だって、八方美人な人はどんどん疲れていく。会社も同じで、八方美社はどんどん疲弊していくのみだ。たとえそれでうまくいっていても、誰かが犠牲になっていることを忘れてはならないだろう。

お客さんの要望をバッサバッサ切るのはとても良い事。そっちのほうがかえって良いと考えるお客さんもいるだろうから、そういう人に信頼されれば、それでいいのさ。

・・・ま、以上が私の価値観です。とはいえ、少なくとも、私と、私の友人と、前職を辞める直前に仲良くなった新人のおばちゃん(←この方も既に辞めたっぽい)とかは、同じようなスタンスを持っている。Twitter でも、けっこう同じようなスタンスの人を見かけた。が、世間的には少数派なのかな?

ま、残業抑制については、スタンスのみならず、業務量、リソース、経営など、あらゆる角度から検討しないといけないから、今回の話は極端な例とは思う。


そういえば、以前どこかで述べたことがあるが、フランスでは「つながらない権利」が保障されているようだ。

つながらない権利とは、勤務時間外には仕事のやりとりを拒否できる権利のことだ。メールも電話もメッセージも、仕事の時間ではないときには、全てシャットアウトできるというもの。

日本では全然浸透していないが、つながらない権利は積極的に意識していくべきだと思う。そもそも、労働時間外に仕事をしてしまったら、それ自体が時間外労働(すなわち残業)となる。

残業がない会社の中には、日本であっても、時間になるとメールも電話もスパッとストップする会社もあるみたい。

こういうシャットアウトが難しい会社も多いだろうし、一筋縄にはいかない問題だけれども、従来の方法に疑問を持って、やれるところから一つずつ改善していく姿勢は大切だろうな。