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社労士事務は難しい??…はい、割と単純だが難しい!

これから社労士事務所に勤めたいと思っている方、あるいは、すでに勤めてはいるが「難しい」と感じ始めている方にお伝えしたい。

社労士事務は、割と単純だが難しい。。!

もちろん事務所のカラーや趣向によっても業務内容は異なるので一概には言えないが、オーソドックス(?)な社労士事務所の業務は、まずもって簡単ではない。

社労士試験合格者である私がそう感じているのだから、試験合格者でない方、特に知識が試験合格レベルに達していない人ほど難しいと感じるかもしれない。

では、なぜ割と単純だが難しいといえるのか、以下にて説明していこう。

法令に従い、やるべきことを淡々とこなしていく事務作業である

社労士事務とは、ざっくり言えば、社会保険労務の諸法令に従い、書類作成や申請、そしてそれに付随すること(勤怠管理や給与計算など)を淡々とこなしていく事務だ。

知識がある程度あれば対応できるし、知識がなくても、しばらくまじめに努力すれば、基本的な作業は覚えられる。なにも高度な計算とかは無いし、分からないことがあれば、事務所の仲間に教えてもらったり、テキストやネットで調べればOK。

たまにややこしい依頼もあるものの、基本的には単純であり、「誰でもできる簡単な作業。社労士なんかいらないだろ」と豪語する人すらいる。また、社労士登録をしていない私ですら、所長(もちろん社労士)の名前を借りて書類の作成や申請ができるため、仕事を覚えるだけならわざわざ社労士登録をする必要性は感じない。

そんな感じなのだ、事務所の仕事って。

とにかく地味。やるべきことを淡々とこなしていけば良い。ロジックは実に単純だ。

効率やサービス精神を求めると、レベルが上がる

何事もそうかもしれないが、業務を効率的に行うことや、お客さんの満足度を高めたり信頼を落とさないようにするとなれば、単純作業であっても一筋縄にはいかなくなる。

そもそも社労士事務所は、特に私のいるような小さい所だと、一人当たりの負荷が大きいため、自分の頭で考えて効率的に捌いていかないと、仕事が終わらなくなる。

仕事が早く終わらないとなれば、その分お客さんの満足度も下がりかねない。「あの申請はまだ終わってないのか!」と思われることもあるだろう。さらにうちみたいにお客様第一主義だと、急遽残業が入ったり、急遽土日に出勤してまでして対応しなければならないことも出てくる。

作業自体はそう難しくなくても、こうやっててんてこ舞いになれば、その分エネルギーが必要となり、辛く感じてきたりする。当然、ミスが増える確率も上がってしまう。

さらには、最低限の事務作業だけでは、顧客満足度は引き上げられず、また、ライバル事務所にも負けてしまう。

だから、より良い結果と付加価値を目指し、日々の勉強(社労士業のみならずその周辺の知識やビジネスについてなどの勉強)を絶やすことはできない。

社労士業は事務ではあるものの、サービス業としての側面も大きいのが現実だ。最低限のことだけやっていれば稼げた昔とは違う。

ひとつのミスが命取りにもなる!

事務仕事であるものの、自社の事務が中心ではなく、顧問先の労務事務を経営者に代わって担うのが社労士事務所の仕事だ。

我々がやってしまったミスは、我々のミスではあるが、顧問先の経営者の身代わりをしている以上、彼らのミスにもなってしまう。

たとえば給与計算。我々がミスしたとする。すると、顧問先の従業員は誰を不審がるかといえば、社労士事務所ではなくそこの経営者だ。で、その従業員は会社を辞めてしまうことになりかねない。

また、労働保険関係の手続きをミスした場合も、顧問先の従業員の人生を狂わせてしまう可能性だってある。

とにかく責任は重いのだ、たとえアシスタントであっても。責任を持って仕事に取り組むほど、業務が高度なものに感じるかもしれない。

・・・詳しくは「社労士事務所での仕事のミスには、自分の人生を狂わすリスクが潜んでいる」に書いたので是非目を通していただきたい。

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以上、社労士事務の難しさについて語ってみた。

作業自体は単純であっても、プロとしての仕事をこなすということは、不勉強ではいられないし、すらすらとアドバイスもできるようになる必要がある。

まあ、事務所によって求められるレベルは異なるかと思うが、上を目指すのであれば、右に並ぶ者がいないほどの知識量や経験がないと、社会保険労務士と名乗る資格(法的な資格ではなくマインド的な意味の資格)はないと言えるだろう・・・とうちの所長が言っていた。

私はそのレベルに至る気力を失ってしまったので、登録はあきらめ、ずっとアシスタントとしてやってきている。でも、それなりのマインドがある人が社労士になれば、誇り高く仕事できると思う。