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「かつべしじゅうりいち」は実務で大活躍!

社労士試験受験生や給与計算に携わっている人にとって、馴染み深い呪文(?)がある。

それは、

「かつべしじゅうりいち」

だ。

私は独学だったので「かつうべっしじゅうりんいち」と自己流で覚えたが、「勝つべし!一臨終」という不謹慎な語呂合わせも思いついたw

で、この「かつべしじゅうりいち」とは、

  • 家族手当
  • 通勤手当
  • 別居手当
  • 子女教育手当
  • 住宅手当
  • 臨時に支払われた賃金
  • 1か月を超える期間ごとに支払われる賃金

のことで、残業手当などの割増賃金を算出するとき、計算の基礎に含めちゃ “ダメ” なやつらだ。上記に残業手当は書いてないから、そこも気をつけたいね(天然な私は思わず含めそうになるw)。

そして、語呂合わせばかり必死に覚えて中身を忘れる!ということにもならないよう注意が必要だ。

で、社労士受験生なら完全に覚えておかないと危ないわけだが、実務をする上でも知っておいたほうが良い。

たとえば給与計算をするときには、自動計算ソフトを使っていても、残業手当の金額が正しいか確認する際に知識が必要となるし、ソフトに残業手当の計算式を設定をするときにも知識が必要となる。

また、お客さん等から「この残業手当はどう計算されてるの?」という質問があったときにも知識が必要となる。

だから、社労士受験生は「かつべしじゅうりいち」を大切に温めておいてくださいませね♪

・・・ところが、だ。

実務は奇なり。

お客さんからの要望(というか強引な指示)により、残業手当の算出方法が思いどおりにいかない場合がある。

「かつべしじゅうりいち」以外のものは計算の基礎に含めないといけないが、それを「するな」というお客さんがいる。

たとえば資格手当は、残業手当を計算する際に含める必要がある。でも「昔から含めずにやってきた!だから今後も含めずによろしく」と言い張るお客さんがいるわけだ。

そういう話を上司から聞いたとき「え!?是正しないのですか?」と言ってみたが、「それが現実。我々はサービス業なんだから仕方ない。是正しようと努めたけど、拒まれちゃったら強いことは言えないでしょ」と言い返されてしまった。

「そんなお客さん、私なら要らない」と思ったが、愚痴を言い出すと長引くのでこれ以上はやめておく。

一方、欠勤控除や遅早控除の金額を計算するときは、残業手当を計算するときとは異なる。

それらの控除額を計算するときには、残業手当を計算するときとは異なり、「かつべしじゅうりいち」を意識することはない。つまり、「かつべしじゅうりいち」を計算の基礎に含めても良いのだ。

ただし、欠勤控除や遅早控除は “ノーワークノーペイの原則” に従っているため、合理的であれば問題ないものの、逆に言えば、必要以上に控除したら、今度は “賃金全額払いの原則” に引っかかりうるよね!ってことになる。

この辺、実務に慣れないうちはごちゃごちゃするかもしれないが、残業手当と欠勤控除等は分けて考える癖をつけるようにしたいところだ。

なお、残業手当の計算についてはかっちりしているが、欠勤控除等の仕方は会社によってまちまちだったりする。実務では留意しよう。