マレーシアの新型コロナウイルス(新型肺炎)に対する労務対応がスゴい!!
新型コロナウイルス(新型肺炎)が世界を震撼させており、この日本も、現在少しずつ感染者が増え続けている。
今後どうなるかは分からないが、社労士事務所に勤める私としては、やはり労務的な面からの対策を意識するものである。
労働者の健康を守ることは事業主の使命!労働安全衛生法という法律まで存在するくらいである。
さてそこで、Twitterで、興味深いツイートを見かけたので、ご紹介したいと思う。
マレーシアの人的資源省から、新型コロナウイルスへの対応マニュアルが出ました
1. 検査は会社負担
2. 有給の病欠とする
3. 政府の隔離対象帰還の給料は全額支給
4. 隔離対象でない場合、出勤を禁止できないが、有給の病欠も可能
5. 年間の有給休暇を消費させたり、無休の病欠としてはいけない https://t.co/sMdmD73Pp1— Kura-kura.net のマレーシア雑談 (@kurakuranet) February 10, 2020
いかがだろうか?
ともかく日本の現状は、
- 症状があったり検査で休んだりしても知らん顔(それどころか「甘えるな」という風潮さえある)
- 有休を使ったらそのまま消える(それどころか「風邪ごときで有休は使わせん」という風潮さえある)
ではなかろうか?
しかしマレーシアは違っていて、検査代は会社負担だし、休んでも給料アリとすることができるわけだ。
上記の情報は下記サイトにもある。マレー語だから私には意味不明だけど、翻訳機能を使えばなんとなくは分かる。
Garis panduan majikan kendali koronavirus
https://www.hmetro.com.my/mutakhir/2020/02/541970/garis-panduan-majikan-kendali-koronavirus
マレーシアは進んでいる。しかし日本は、労務管理に関しては、思っている以上に後進国なのかもしれない。
「あまり騒ぎ立てるのも良くない」と考えている人も多いが、こういう衛生管理的な件は、いくら騒ぎ立てても騒ぎ過ぎることはないと思う。少なくとも労務管理においては。
新型コロナウイルス(新型肺炎)には謎の点も多いだろうが、とにかく感染力が凄まじい。致死率はSARSに比べると低いから安心しろみたいな意見もあるが、バカも休み休み言え。仮に致死率2%としても、単純計算で感染者100人のうち2人が亡くなる。100万人いれば2万人だ。しかも、それが貴方かもしれないし大切な人かもしれない、と考えるとどうだろう。
日本政府は、正直、マレーシアのような対応策を企業に提案・・・いや、強く勧奨すべきだろう。誰に忖度しているのか、何を目論んでいるのか知らないが、正直ぬるすぎると思う。これでオリンピックを決行すると言い切っているのだから、片腹痛し。
そして皆さま。
風邪症状ならば休みましょう。
どうしても休めないなら、思い切って在宅勤務(テレワーク)を試行しましょう!
そしてダブルアサインメント(ひとりひとつの顧客を2人が担当すること)を導入するよう検討しましょう!
止むを得ず出勤する場合は、マスクは必須。
というか休みなさい。命令だ!お客さんが困ってもいいから休め!!休めったら休めー!!!そして事業主は給料を出してあげること。。
※ただし、私の命令に強制力は無い。
新型コロナウイルス (新型肺炎)の対策は、インフルエンザやノロの対策とも共通項が多いので、やりすぎることはないだろう。
衛生的でクリーンな職場環境づくりに励もう!
なお、1人ひとりが免疫力を向上させることも重要だ。
症状が全くなくても、残業を減らし、質の高い睡眠、バランスのとれた十分な栄養摂取、こまめな水分補給を心がけたいところだ。