★当ブログでは、Googleアドセンス広告や、記事によってはアフィリエイト広告を貼付しております。

よく笑う社員、気が利く社員にも、うつ病の危険はある

ある程度人数のいる会社では、よく笑う社員や気が利く社員が一定数いるものだ。

そういう社員は、職場を明るくしたり、皆に好かれたりする。一方、真剣な場面でもニヤニヤ笑う人もいて、反感を買ってしまう人もいるだろう。

側から見ていると、そういう人は、一見、うつ病とは無縁のように見える。「笑ってるから元気だ」「気が利くから心にゆとりがある」「真剣なときもニヤニヤしてるから不真面目な奴だ」とか思ってしまうだろう。

でも、そう思い込んでしまうことが、事件への糸口となりうる。

ところで、つい先日、俳優の三浦春馬さんが、30歳という若さでこの世を去った。今のところ、死因は首吊りによる自殺だと見られている。

三浦さんは、笑いが絶えず、常にまわりにも気配りをする好青年だったらしい。人前での姿を見ても、とてもとても思い詰めているようには見えず、三浦さんの訃報には非常に多くの人が衝撃を受けたことだろう。私は、「自殺に見せかけた他殺ではないか?」と一瞬頭をよぎったほどだ(本当に自殺かどうかまでは分からないし)。

ともかく言いたい事は、元気そうに見える人でも、ある日突然、自ら命を絶ってしまうことがあるということだ。そして、「え!?あの人が、なぜ!?」となるケースも少なくない。

「常にうつ病を疑ったほうが良い」とまでは言わないが、誰でもメンタルを病む可能性がある。心が強い弱いは、時と場合で変わるし、ストレスの性質や受けるタイミングによっても変わる。

いつも笑っていても、何気ない一言で傷つくことがある。いや、ストレスに対する反動で笑っていることだってあろう。ニヤニヤしてふざけているように見えても、一種の防衛本能によるものかもしれない。気が利く人も、自然と気が利いているわけではなく、神経を張り巡らせて、人一倍気を利かせているのかもしれない。

・・・そう考えたら、「笑っているから大丈夫」とか「気が利くから大丈夫」とか、そんな安直なことは思えなくならないか?つまり、うつ病リスクを想定した社員管理が必要となるわけだ。


明るい人、暗い人、タフそうな人、ひ弱そうな人・・・という感じで人を見ることは誰にでもあると思うが、だからといって、それでメンタルヘルス不調を来す来さないの是非を測ることは不可能だ。

もし、ある日、ある社員の言動や所作、態度、考え方などに変化が見られる(いつもと違う感じがする)ことがあれば、メンタルヘルスの調子の変動を疑おう。

メンタルヘルス不調は、仕事が要因になりうるのみならず、家庭や健康などのプライベートも要因になりうるので、仕事の調子が良くても気をつけたいところだ。

そのためにも、上司は、部下のプライベートやプライバシーに必要以上に足を踏み入れないようにしつつも、常に部下を注意深く観察する必要がある。当然、観察眼を養うことが欠かせないというわけだ。

今回は上司から部下を見る場合の話だったが、当然、部下が上司を見る場合にも通ずる話だし、プライベートでも通ずる話だろう。