20代や30代の若者の介護離職を批判(悲観)するのは簡単だよね
今朝 Twitter を見ていたら、こんなツイートを目にした。
ある会社の人事の方がいってたが、若手社員が辞める理由に「祖父母の介護」がちょくちょくあると。80歳の祖父母の介護を50代の父母、20代の孫のどちらがするかとなった時、現時点で給料の安い孫が見ることにする、という家庭が結構あるそうな。ちょっと衝撃的だった。
— desean takahashi (@desean97) May 6, 2020
さて、あなたはどう思うだろうか?
このツイート主の感想には、きっと多くの共感していることであろう。将来を担う20代や30代の若者が、親よりも先に祖父母の介護をするというのは、順番からして変に思えて当然だ。
一方、介護というのは単なる口実であって、ほかに辞めたい要素があったのではないか?といった見方もある。
しかし、いずれにしても、次のような批判(悲観)があったりもする。
「これから収入を増やすべき人が介護離職するのは良くない」
「将来が断たれる」
「後々の人生に良くない選択」
こういった意見を読んで、私は思わず口から「は?」と漏れそうになった。
家庭の事情もあるとは思うが、若者が祖父母のために介護をするのは、実に素晴らしいことで、徳を積むことになる。
・・・とまで言いたいわけではないが、批判したり悲観したりする人たちは、一体なぜ批判したり悲観するのか。それは自由とは思うが、到底共感はできない。
まず私が何を思うのかというと、いまだ、会社や組織というものに正職員として属していれば将来安泰だ!と考えている人が多いなあということ(しかもある歳を重ねた人に特に多い)。
介護離職云々よりも、そこなんだよね。
今は終身雇用制度の崩壊に向かっている社会である上、賃金体系も柔軟になり、ただただマジメに従属していれば済む社会ではなくなってきている。さらにそれよりも大事なのは、働き方も多様になってきており、自宅でインターネットを使って稼ぐ道も充実しているということ。
ある程度歳を重ねた人は、ネットで稼ぐことを「悪」とか「どうせ詐欺まがいだろう」とか「家にいながら稼ぐのは甘ったれ」とか言うかもしれないが、それはもはや時代錯誤であるし、そもそも勘違いしている。
介護離職した若者たちには、是非とも自宅で稼ぐ方法を見出していただきたいなあと思う。というか、生きていくためには、介護をしながらうまく時間を使って、インターネットを進んで武器にしていくべきだろう。
なにも雇われて働くことだけが人生ではない。
ノイズとなる声も多いと思われるが、ノイジーなの多くは、おそらく、雇われて働いたことしかない人や、若くして介護離職を経験したことのない人ばかりだ。
今回の件に限らず、何か新たなことをしようとしたとき、それを頭ごなしに批判したり悲観したりする人は、決まってそれを経験したことのない人である。その人たちは、未経験ゆえに想像できていない。そもそも鼻から想定すらしていない思考停止人間だから、想定外のことが起きると、本能的に排除したり攻撃したくなるのだろう。
批判や悲観をすることは、簡単だし、ある意味ストレス解消にもなるのかもしれない。
しかし、今回の件に関しては実に浅ましいし、不健全だ。
もし若者が介護離職を決意したのであれば、それを後押しするような声がけをしたり、あるいは、より良い解決策を一緒に考えたりすることが望ましいだろう。若者やその親たちを批判しても無意味なのだ。
あと、政府も、若くして介護離職をする人たちをサポートするようなシステムを、より充実させてもっと広告すべきだろう。そして、会社で働かなくても稼ぐ方法があることを、政府が率先してアナウンスしていくことも必要だと思う。