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[つくば市]父親が2歳の娘を死なせてしまった事件から学ぶべき事

先日、茨城県つくば市で、父親が2歳の娘さんを車に乗せっぱなしにして死なせてしまうという事件が起きた。

私は、このニュースを見て、その父親を責める気にはなれず、また、落ち度があったとはいえ父親失格というレッテルを貼る気にもならなかった。

ネット上では、「ありえない」だの「故意だ」だの「不自然極まりない」だの、色々と刺激的な言葉が散見されるが、私は、この父親は、本当の本当に娘さんの存在を忘れていたような気がしてならない。

そこでこのニュース。

◆車に娘置き忘れ 親責める前に
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6362964

医師がいうには、

大きなストレスがかかっていたりすると、人の記憶は抜け落ちてしまうことがあります。子育ては、特に仕事と両立させていたり、何人もの子どもの世話をしていたりする場合、同時に複数の課題をこなさなければならない『マルチタスク』状態となります。そんなとき、後部座席で静かに寝ている子どもの存在を忘れてしまうようなことが起きうるのです

とのことだ。

つまり、人間の脳は、忘れ得るようにプログラムされているというわけだ。

だから誰にでも起こりうるのではなかろうか。体感的に、私もあなたも、仕事や家事において「なんでアレを忘れてしまったのだろう」とか「どうしてこんな場所に置いたのだろう」とか、色々と心当たりがあるはずだ。

まあ、たいていは物である場合がほとんどだが、ストレスの度合いによっては人を忘れてしまったり、もっと酷くなれば自分自身が何者かすら分からなくなることもあろう。

したがって、つくば市の事件は、悲しくはある一方で、ある意味同情したくなるようなものだと感じた。一方的に批判だけする人は、幸い、まだモノ忘れをしたことがないか、逆にストレスが溜まりすぎて冷静さを欠いてしまっているのかもしれない。

しかし、つくば市の事件から学ぶべきことはある。先ほどのニュースにもあるとおり、予防策を考えるべきなのだ。

予防策は、子育てに限らず、日頃の仕事でも同じこと。

タスクを忘れやすい場合は、忘れないように意識することだけでは足りない。覚えていようと思っても、あらゆるストレスにより、忘れてしまうことがあるからだ。

なので、忘れないようにするための “物理的工夫” が必要不可欠となってくるわけだ。たとえば、何かに熱中すると時間を忘れてしまう経験は多くの人にあるかと思うが、時間を忘れないためには、アラームをセットするだろう。アラームさえ壊れていなければ、その音を聞いたときに時間を思い出せる。

仕事でのモノ忘れを防ぐのも、そういった対策の積み重ね。

少し自慢に聞こえたら申し訳ないが、私は膨大な暗記量を必要とする社労士試験に受かり、社労士事務所にも勤めた。でも、私はすぐに忘れる。同じ所内にいた別メンバーでさえ、「私たちはスーパーマンじゃないんだから、逐一メモをとり、必要に応じてマニュアルを作らないとダメ!」と言っていた。

指示を聞いたその場では「忘れるはずがない」という気になるが、案の定、次の日・・・いや、当日の退勤時にはもう忘れている。悔しい。無念だ。でもこれが現実というものだ。

「私だけは大丈夫」と高を括る人こそ危ない。私もあなたもつくば市の父親も、同じ人間。人によって性格や特性はまちまちではあるが、忘れるとかバグるとかの機能は、脳に元々備わっていると心得たほうが良いだろう。