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整理整頓が苦手な新入社員……ADHDではなくアナタ達が原因だった!?

新入社員というのは、得てして、机の上が汚くなるものだ。個人差はあるが、整理整頓が苦手で、片付けられもしない。

何を隠そう、私もそう!

元々整理整頓術が身についているなら良いが、それでも、新入社員というのは整理整頓が苦手な傾向にあるだろう。

新入社員を見て「ひょっとするとADHDの “片づけられない症候群” なのではないか?」と思ってしまう上司もいると思う。

でも待ってほしい。

新入社員である私が言う。たしかに整理整頓は得意ではないが、複数の小さな原因が積み重なった結果として、机の上が煩雑になってしまうんだ。

というわけで、新入社員に考えられる、机の上が汚い原因をお伝えしていこう。

【原因1】業務に追いつこうとするあまり、時間が足りない!

新たに入った職場では、仕事の内容、流れや段取りなどを、上司から教えてもらう。

ただ、新入社員にとっては、仕事の全貌は分からず、まだ点と点が結びつかない。たとえ社会人経験のある転職者であっても、前の職場のやり方が身についていたりすると、新しい職場のやり方についていくことだけでも大変だ。

そんな状況では、きちんとメモを取る時間がなく、殴り書きにもなろう。

なのに、上司は次々と仕事を教えたり与えたりする。ひとりの上司が教え終わったら、今度は別の上司が仕事を教えたり頼んできたりする。

つまり、整理整頓どころではない!ってわけ。

「整理整頓する時間をください」と言えれば良いが、新入社員にとってはけっこう言いづらいし、そのタイミングもつかみにくい。また、たとえ時間を作ってもらっても、その分予定していたタスクが後ずさりし、残業をすることになったりする。それに、別の上司がその旨を知らなかったりすれば、「今 暇そうだな」と判断し、さらに仕事を振ってきたりもするだろう。

そういう状況に置かれている新入社員は、きっと多いに違いない。

解決策

メインの教育係を設定し、社員同士連携をとる。サブの教育係は、メインが不在の場合や、メインの指示があった場合に教育をする。

新入社員のみならず、人にモノを教えたときは、必ず知識の整理や身のまわりの整頓の時間を与える。整理整頓が苦手そうなら、頭ごなしに否定せず、便利グッズを与えたり整理整頓術を教えたりするのも良いかも。

【原因2】緊張したり熱中しすぎたりして視野が狭くなってる!

気が強い人や心が柔軟な人は、新しい職場にも割と早く慣れるだろう。

しかし、多くの人は、打ち解けるまでに時間がかかる。職場に来るだけでも緊張し、慣れない仕事に熱中しすぎることもあり、視野が狭くなっている。

それは仕方がない。まずは自分の仕事をこなせるようになることが大切なので、視野が狭くなっても構わないと私は思う。

しかし、視野が狭くなれば、整理整頓まで気が回らなかったりする。

で、ひとつのタスクが終わりそうなときにゆとりが生まれ、そこで初めて「片付けなきゃ」と気づく。が、たいてい、そのタイミングで次のタスクを与えられてしまい、片付けられず、焦る。

解決策

新規採用だろうが中途採用だろうが、人は環境に適合するまで期間を要するもの。特に歳を重ねた中途採用社員ほど、慣れるのには時間がかかるかも。

自分がたとえ整理整頓が得意な人でも、一度、口うるさい姑や頑固オヤジと一緒に暮らすことを考えてみてほしい。アナタがたとえ優しい人でも、新入社員にとって、アナタは一人前の姑やオヤジのようなもの。信用もしていない。

仕事のスケジュールもあって急ぎたくなる気持ちは分かるが、新入社員にはゆとりを持たせたほうが良い。そのため、アナタ自身の仕事も、本来はゆとりあるものでないと、どんどんシワ寄せがいく。

そうなると、人事的な面からの見直しが必要となることもあろう。

【原因3】整理に適した物、整理グッズが手元にないし、訊けない

何年もいる上司からしたら「は?」だと思うが、新入社員は、整理整頓に良い物が手元にないのが普通だ。

たとえばメモ帳。元々持ってきている人もいるが、私のように「そういうのは自腹はありえん!会社が負担すべし!」と思う人間にとっては、家から持ってくることはまずないし、わざわざ買うことはない。あっても、コピー用紙や裏紙の持参。

職場に用意がない限り、永遠に裏紙や付箋をメモに使うことになる。でも、紙切れはペラペラ飛び、管理が煩雑になる。机の上はグシャグシャだ。できればノートが欲しいところ。

そこで上司に「ノートなどはどこですか?」と訊けば良いのだが、新しい仕事を覚えたりタスクに追われていたりすると、どうしても後回しになってしまう。

で、ある日、上司からは「メモの取り方がマズいよ!」と注意される羽目に。そしてそこで初めて「すみません、ノートとか無いですか?」と訊けるようになる。

以上のように、新入社員はグッズをなかなか手元に携えられない。よほど社交性とかタイミングとか良くないと、なかなか難しい。

解決策

会社は、あらかじめノートなどを用意しておき、新入社員の入社日にプレゼントするようにする。同時に、適宜メモを取ることを一言伝えておく。

「ノートくらい自腹で用意しろ!」と言う人もいるだろうが、仕事で使う以上、経費で落とすのが筋だろう。

また、常日頃から、新入社員が既存メンバーに質問しやすいような雰囲気づくりをすることも重要だし、先述のように、ゆとりあるスケジュールにすることも欠かせない。これは、上司としての使命でもある。

ADHD を疑うのは最終手段

机の上が乱雑になって汚いとか、メモ用紙が散らばってるとか、そういう整理整頓の雑さは、本人の性格による部分も大きい。でも、整理整頓しやすい状況をつくりつつテクニカルに対処すれば、たいていはうまくいくものだ。

だが、どう頑張っても整理整頓ができない人もいる。いくら期間が経とうが あらゆる手を使おうが整理整頓できない場合、そこで初めて ADHD(注意欠陥・多動性障害)である可能性を考え始めたほうが良いかも。

私は医師ではないので下手なことは言えないが、もし「あれ?」と思ったら、それをいきなり本人には伝えないで(もちろん変な噂話もNG)、うまく仕事を配分していくべきだろう。もし相手からカミングアウトしてきたら、その時から適切に仕事を与えるべきだし、当然、ADHD であることのみをもって不利益に取り扱うことは厳禁だ。悪口や陰口はもってのほか。

ADHD にも色々なタイプがあるらしいが、具体的な付き合い方については、各々で調べたり、産業医や臨床心理士等に相談して指導を仰ぐことをオススメしたい。

心身の不調である可能性も

新入社員にも、心身に不調を抱えている人はいる。

新しい環境、仕事に慣れていない、人間関係でギスギス、残業が多い・・・といったことのみならず、家庭の問題、恋人やパートナーとの問題、お金の問題など、人によってさまざまな背景がある。

プライベートにおいて何かトラブルが起きていると、心が不安定になり、整理整頓ができなくかることがある。

一方、夜更かししたりして心身が不安定になっている人もいるだろう。

夜更かしの原因はさまざまであるが、上司はそういうところまで気をつかうのが仕事だろう。


新入社員の整理整頓をサポートするのは上司の仕事。言い換えれば、新入社員が整理整頓を苦手としているのは、なんとアナタのせいかも!?ってこと。

・・・まあ、そこまで言うのはちょっと酷いかもしれないが、何割かは原因があるだろう。上司にも勉強が必要なのだ。中間的ポストの人だと、板挟みで大変だろうけど。。

あとは新入社員本人次第。

いくら指南しても指南しても改善が見られないなら、本人にその気がないのかもしれない。もし改善する気があったり、悪気がなかったりしたら、そこではじめて、ADHD や心身の不調を疑ってみては?というのが、私個人の意見です。