めんどくさい!印鑑とアナログのオンパレード
今の職場は可もなく不可もなくといったところだが、前の職場に比べたら遥かに環境が良く、待遇も悪くない。転職して良かった!と、心の底から言える。
しかし、古い体質が残っている部分も多く、そのひとつが、印鑑やアナログのオンパレードである。
前の職場は、なるべく印鑑を極力減らすよう電子申請を極めていたし、行政への申請わも、勤怠データとの紐づけにより、わずかな時間で済むように仕組んであった。とにかく、デジタルでの処理が多かった。
ところが今の職場では、全然電子申請をしておらず、書類の作成は手書き。給与計算はシステムを使っているが、そこで申請書の作成はできず、いちいち給与データを引っ張ってきて、さらにそれを加工して・・・とやったりする。
たとえば雇用保険の資格喪失申請の場合、作業の所要時間にして、前職のときの5倍くらい。下手したら10倍近くかかる。さらに、ハローワークへ持参して提出しに行くので、こりゃもうえらいこっちゃ!その様子を前の職場の所長が見たら、たぶん「昭和かよ!やってられねぇわ馬鹿野郎!」と言うだろう。
印鑑なんかも、前職では、所長の暗黙の許可のもと、一人ひとりが自由に押せた。しかし今は、管理職に頼まないといけない。モノによっては、トップまで行き着き、そこから改めて下まで戻る形。。早ければ即日だが、トップが常にいるわけではないので、何日もかかる可能性がある。
・・・もう、非効率極まりない。ほかにも多々非効率な「作業」があるが、これらを削っていかないと、生産性は上がらないし、残業も抑制できない。
そう思うと、効率面は、前職のほうが遥かに優れていた。所長がまさに効率オタクだったからw
だから、今の職場では、まずなんとか電子申請を当たり前にしたい。私はペーペーのペーだが、幸い、組織は生産性の向上や残業抑制の方向へ動こうとしているようだし、新人や若手の意見も言いやすい環境ではある。
実際、今日、事務部門のトップによる集団面談にて、私は電子化と効率化について、意見してみた。その場には若手ばかりがいたが、まわりもウンウンと頷いてくれた。
ともかく、いきなりは無理でも、小出ししながら、まずは直属の上司の仕事を減らしていけるように改善していけたらと思う。
欲を言えば、仕事の効率化だけでは物足りない。何人かの社員の心の奥に根付いているであろう、「残業は頑張りの表れ」とか「休憩中も働くのが真面目な社員」とか「みんなやってるから」といった観念も、ぶち壊したいものだ。
P.S.
今の仕事は正直無駄が多いが、無駄を完全に排除していいとまでは思わない。
ある程度の無駄は、物理でいう “あそび” のようなもの。それがあるから、心にゆとりを持って仕事ができるし、じっくり思考できたりもする。
効率化を求めるあまり、機械的な合理主義に陥り、かえって「心ここに在らず」な状態になったりすることも十分にありえる。まさに前の職場がそんな感じだった。まわりのメンバーが人間に見えない瞬間が何度かあった。
効率を追い求める経営者には、アグレッシブな人も多い。そういう人についていける人なら良いが、世の中、そうでない人のほうが多いだろう。
でも、色んな人間がいるから、色んな化学反応が起き、社会が面白くなるのだ。会社も同じ。経営者がワンマンになり、まわりがロボットみたいな奴隷労働者になってしまっては、結局良い会社にはならないだろう。