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みんなやってる?パートの雇用契約書には〇〇を記載すべし!【R2年2月17日,18日】

昨日(2/17)、ある会社から、新たに社員が入りましたという連絡がきた。

その会社は、居心地が良いのか、滅多に退職者が出ないので、新たに雇われる人も少ない。そこの担当者(偉い人)と電話で会話しても、人あたりが良く、謙虚で、私も安心してお話しできる。

「あぁ、こんな会社に勤められたらいいなあ」と羨ましく思う今日この頃であるが、そういう会社は、新たに人を雇ったときの手続きなどの点では不慣れなことが多い。

頻繁に雇うような会社は、あちらから雇用契約書の案を提示してきて「こんな感じで作りましたが、これでOKなら新入社員の方に記名押印もらいます」という感じで事が進む。

しかし今回のような慣れていない会社は、雇用契約書なんて作らず、こちら任せ。さらには、いただく情報にも小さな不備があったりするので、不明点はこちらから聞き出す必要がある。

なんていいことだ!

その会社がホワイトならではの出来事だし、私としてもいい練習になる!!

最高!!!

・・・と思いたいところだが、雇用契約書を作るのは、ほぼほぼ初めてな私。

以前ちょっとだけ作ったことがある気もするが、作り方はほとんど覚えていない。。

いやいや、実際に今日(18日)作ってみたけれど、すでにわが事務所自慢(?)のテンプレートがあったので、それを会社に合わせてイジるだけ!

とっても簡単♪

しかし、ある程度の労務知識が無いと意味不明な点もあり、そこは私なりに考えて作成した。

案の定、私にもミスがあったけれど、上司のチェックのお蔭もあって完成させることができた。

で、今回はパートと正社員の雇用契約書を作ったが、いずれの場合も、雇い入れ時に必ず文書で伝えなければならない事項が存在する。

それは労働基準法施行規則第5条第1項に明記されているので、下記に挙げてみよう。

(1)労働契約の期間に関する事項

(2)就業の場所及び従業すべき業務に関する事項

(3)始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて就業させる場合における就業時点転換に関する事項

(4)賃金(退職手当及び臨時に支払われる賃金等を除く。)の決定、計算及び支払いの方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項(昇給に関する事項を除く。)

(5)退職に関する事項(解雇の事由を含む。)

簡単に言えば、つまり、

  • いつからいつまでの期間働くのか
  • どこで何をするのか
  • 何時から何時?時間外労働はある?休憩とか休日などはどうなってる?
  • 給料はどう決める?どう計算?支払うときの方法は?締め切り日は?昇給は?
  • やめるときのこと

を書面(雇用契約書という名前でなくても良い)で伝えないとダメ。

しかし!

パートの人に対しての場合は、実はこれらだけでは足りない。

パートタイム労働法施行規則ってのがあって、その第2条では、以下のものが列挙されている。

(1)昇給の有無

(2)退職手当の有無

(3)賞与の有無

(4)短時間労働者の雇用管理の改善等に関する事項に係る相談窓口

簡単に言うと、つまり、

  • 昇給はある?
  • 退職金は出る?
  • ボーナスは出る?
  • 雇用管理上、何か不満な点などがあったときにクレームを入れたり相談したりできる部署や人は?

を書面(雇用契約書という名前でなくても良い)で伝えないとダメ。

昇給や退職金やボーナスについては、正社員に対する雇用契約書に書いてあることも多いし、まあ問題なかろう。

ここで問題となるのは、そう、「相談窓口」だ。

以前は書かなくても良かったが、平成27年4月1日から書かないといけなくなったのもあり、相談窓口のことを書面で伝えていない事業者は、まだまだ多い気がする。何を隠そう、社労士事務所だって、法改正を知らずに従来のまま来てしまっていたりする。。

新しく雇う人がパートのときは、是非気をつけよう!

書いていないからといってただちに何かお咎めを受けることはないだろうが、過料や罰金も待ち受けているので注意したいところ。

これらについて詳しくは、厚生労働省のリーフレットをご参照ください。

リーフレット「パートタイム労働法の概要」

※ なお、上記は令和2年2月18日現在の情報です。今後変わる可能性もあるため、最新情報は必ずお調べください。

というわけで、今回はパートと正社員の雇用契約書を作成し、お客さんにPDFで送った。

変更等あればまた手を加えないといけない。

できればあちらで自由にいじってほしいから、私はエクセルデータで渡したかった(別の会社に対しては、そうしてる所もある)のだが、所長の指示によりそれはナシに。

とにかく、雇用契約書は、ある程度知識があれば簡単に作れる。だけどミスるとトラブルの元となる。キャリアアップ助成金とか絡んでくると、さらに慎重さが必要だ。甘く見てはならない。