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それは固定観念!男はモノタスクで女はマルチタスク←ウソ

もうこんなことはやめにしよう!

世の中、いろんなところで、男の脳と女の脳の性差について耳にしたり目にしたりする。
右脳と左脳をつなぐ脳梁(のうりょう)というところが、どうやら男より女のほうが太く、女のほうが左右の情報交換に長けているんだとか。

だから男はひとつの物事に集中して取り組むことに長け、女はあれもこれもと同時進行することに長けているとか。

たしかに、職人と呼ばれる人や寡黙な人には男が多いし、家庭のあれこれをやってのけてしまう人やおしゃべりでコミュニケーション豊かな人には女が多いイメージがある。そのせいか、脳の性差の話が本当のことのように思えてくるし、私もそう考えていたときがある。

でも、その観念は間違っているのかもしれない。要は、血液型占いみたいなものだということ。

いわば神話とか都市伝説みたいなもの。
うわさ好き、カテゴライズ好き、占い好きな日本人にとっての格好の話ネタだろう。しかも「みんなそう言ってるから」が大好きな日本人にとってみれば、男女間の脳の違いの話は、大きな安心材料でもあるだろう。

男脳、女脳 のウソ

そこで今回ご紹介したいのは、下記の記事。

「男脳」「女脳」のウソはなぜ、どのように拡散するのか

上の記事では、男より女のほうが脳梁が太いという過去の研究をぶった斬っている。どうやら、その研究は、研究対象となった人がごく少数で、信頼性がほぼ無く、その後あらゆる科学者が再現しようとしたができなかったそうだ。そして今はその理屈を信じている脳科学者はあまりいない、と。。

・・・この事実を知って、あなたはどう思うだろうか?

男はこう!女はこう!と決めつけたがる人にとっては、とてもとても受け入れがたい話だろう。

ただ、上の記事の中では、東大の四本さんは「別に男女の脳に差がないとは全然思ってなくて、絶対あると思ってる」とも述べていらっしゃることもポイントだ。

そうだよなあ。男と女は体が異なるわけだから、脳に性差があっても、まあ不思議ではない。「話を聞かない男、地図が読めない女(PR)」という本もあるくらいだからな。違いが無いなら、男と女の二つの性が存在する意味がよく分からなくなる。

先ほどの記事の後半では、男女の脳の性差は、いくつもの脳内ネットワークによって生まれていることが分かる。もしAIに機械学習をさせると、約92%の確率で男女を見分けられるらしい。

とはいえ、そのくらいの差は同性でも起こりうるらしく、たとえば20代と30代との間でも起こるみたい。先ほどの記事では、今分かっていることをこのように書いている。

違いはある。見分けることも9割以上できる(1割は間違う)。
男女という分け方だけでなく、年齢差やほかの分け方でも、ネットワークの結合パターンの違いは見えてくる。

となると、やはり、よくある「男はモノタスクで女はマルチタスク」とか「男はひとつの事に高いパフォーマンスを発揮する」「女はコミュニケーションが器用で感情豊か」という観念は、正しいとは言い切れないわけだ。

職場での男女差発言はセクハラ発言となりうる!

なぜ今回の話を持ち出したのかというと、職場でのセクハラ行為が、今日も日本中のあちらこちらで起こっているからだ。

セクハラというと、男性社員が女性社員に対して「彼氏いないの?」とか「胸のサイズは?」とか「女のくせに」とか言ってしまうことや、女であることを理由に仕事に不合理な制限を設けたり待遇を悪くしたりすることをイメージする人が多いだろう。

しかし、セクハラは年齢・性別・立場は関係ない。発言内容も、一見悪そうではないもの、たとえば先ほどの「男はモノタスクで女はマルチタスク」という話も、立派なセクハラ発言のひとつだと私は思っている。

もっと言えば、「男なんだからこの箱を運んでほしい」というのも、まずは「セクハラ発言ではないか?」と疑ってみることが大切だろう。重い物を運べるかどうかは、男女の体の違いも関係するのは確かだが、女のほうに筋力や支える力があれば、そりゃ女が有利になる。第一、男のほうが腰を傷めている可能性もある。だからセクハラとは別にパワハラになるおそれもある。

まあ考えすぎるとキリがないけれど、発言というのは、きちんと思慮を持って行うようにしないと、たとえセクハラやパワハラの法的トラブルに発展せずとも、従業員のモチベーションに直接的にかかわってくるから、うんと気をつけたいものだ。

子供を育てるときから変な剃り込みをしないように

「男はこうで、女はこう!」という、変な刷り込みをする親は、世の中かなり多いだろう。

きっと、親には悪気はない。もう当たり前のように脳に刷り込まれてしまっているので、自然と言動や行動に出てしまうにすぎない。

しかしそれがまた子供に変な観念を植え付けることになりうる。

男女の区別を意識するのはやめて、個体差を意識するようにして子育てをしたほうがいい。

性差というのは、犬や猫たちのように自然と出てくるものだから、男の子は男らしく、女の子は女らしく育てようとする必要は、あまり無いんじゃないかな?と思う。

もっとも、人間には社会というコミュニティーがあるので、ある程度のカテゴライズは泣く泣く避けられない運命にあるのかもしれないが・・・。

p.s.
「マルチタスク」という単語を見ると「マスク」の文字が浮かび上がってくるのは、新型コロナのせいだろうか。それともマスクウイルスに取り憑かれたのだろうか。