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一字一句律儀に読まないから合格できない

このブログの読者で、文章を一字一句律儀に読んでいる人はどれほどいるだろうか?

私が思うに、たぶん一日あたり1人いれば良いほう。たいていは0人だろう。

うむ、ブログだとそれで良いと思うし、日頃の読書だって、斜め読みしたり飛ばし読みしたりしたって、何ら問題はない。

しかし!

もし、法律が絡むような試験:たとえば司法試験、司法書士試験、税理士試験、社労士試験、行政書士試験、宅建士試験などの勉強でも同じようなことをしていたら、いつまで経っても合格をつかみとることはできない

テキストを読む際、一字一句丁寧に読み込み、理解する。・・・これが非常に重要であり、内容を正しく捉えるためには欠かせない。概要が分かれば済むような簡単な試験ならいざ知らず、難関試験ともなれば、なおさら正確かつ緻密な理解が必要となってくる。

※ 暗記できればなお良しだが、なにより「理解」することが重要。というか暗記など無理なので、しようとしても沼にハマるだけ。

そもそもだが、法律の文章は特に、誰が読んでも誤解しにくいような構造になっている。余分なことは書いてないし、言いたいこと全て。法律の文章を飛ばし読みすると、その時点で正確な把握はできなくなる。

そのためかどうかは知らないけれど、試験では重箱の隅をつつくような問題も出てくる。

たとえば社労士の試験や模試等では、「以後」と「後」や、「算定対象期間」と「算定基礎期間」や、「○歳に達した日から」と「○歳に達した日の翌日から」や、「30日以内」と「1ヶ月以内」や、「予防」と「防止」や・・・という感じでおちょくられる。いや、単語レベルならまだ良いが、文レベルで問われることもあるから意地が悪い。

さあ、ここで少しトレーニング!
次の文章、一字一句理解に努めて読んでみましょう♪

健康保険法 第四十三条の三 第1項
保険者等は、産前産後休業(出産の日(出産の日が出産の予定日後であるときは、出産の予定日)以前四十二日(多胎妊娠の場合においては、九十八日)から出産の日後五十六日までの間において労務に服さないこと(妊娠又は出産に関する事由を理由として労務に服さない場合に限る。)をいう。以下同じ。)を終了した被保険者が、当該産前産後休業を終了した日(以下この条において「産前産後休業終了日」という。)において当該産前産後休業に係る子を養育する場合において、その使用される事業所の事業主を経由して厚生労働省令で定めるところにより保険者等に申出をしたときは、第四十一条の規定にかかわらず、産前産後休業終了日の翌日が属する月以後三月間(産前産後休業終了日の翌日において使用される事業所で継続して使用された期間に限るものとし、かつ、報酬支払の基礎となった日数が十七日未満である月があるときは、その月を除く。)に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額を報酬月額として、標準報酬月額を改定する。ただし、産前産後休業終了日の翌日に育児休業等を開始している被保険者は、この限りでない。

以上、どうでしょう?

では、今からテストします!!

・・・と言ったら、正しく答えられるでしょうか!?

まあ、たぶん一度読んだくらいでは正しい答えは出せないだろう。私も、初めて読んだらたぶんほとんど理解できない。日本語にすら思えないだろうw

だからこそ、繰り返し熟読することが重要なタスクとなってくる。内容をイメージし、うまく組み立てながら読むことがポイントかも。

慣れないとけっこう苦痛なので、途中で降参する人もいるだろう。そこで踏ん張って読み込んで理解に努められる人は、試験の合格へと近づける。また不思議なことに、長文に読み慣れると、不思議とそこまで苦じゃなくなる。まわりくどい文章を読んでも、割と早く理解できるようになる!

ちなみに、行政のパンフレットとか、最近は読みやすくなった。とはいえ、まだまだ読みにくい文章は多い。

たとえば、次の文章ならどちらが良いでしょう?


○○という制度は、昭和Y年に制定された××法に基づき、国民の△△を図るため、◇◇の責任でもって運用されている、▽▽という制度(令和Z年までの時限付き)です。


○○は▽▽という制度で、◇◇の責任でもって運用されています。令和Z年までの時限制度となっています。これは、昭和Y年に制定された××法に基づいており、国民の△△を図っています。


きっと後者のほうが読みやすいと思う。商品のキャッチコピーならば、後者のほうがベターかもしれない。

だが、後者は、時間軸が前後するため、制度が成り立った流れがイメージしにくい。また、「これ」という代名詞も気になる。以上からすると、後者のほうが解釈に揺らぎが出てしまう書き方といえる。

ブログとか日記なら別に良いが、法律なら、揺らぎは極力少なくなければならない。人によって解釈が違ったらトラブルになってしまうから。

だから、法律の条文は本当に読みにくい文章。だが、考えられて書かれているから、物事を構造化したりする思考力は身につく。忍耐力もつく。そうこうして、理解も深まっていく。

そうなればなるほど、法律系試験の合格を引き寄せやすくなる。

手始めに、私のブログを一字一句丁寧に読み込むことから始めてみてはいかがだろうか?あまりうまい文章ではないけれど。