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社労士試験を市販書独学で合格しなければ良かった!と思うことがある

私は、社労士試験を独学で合格した。

それを言うと「すごいね!」とか「優秀なんだねぇ」と言われるので、その瞬間はやはり嬉しい。

でも、本当にすごいのだろうか?

・・・いや、ひねくれているわけではない。心底からそう思うことがあるのだ。

たしかに、社労士試験合格者のほとんどは、予備校や塾に通ったり、通信教育でプロの指導を受けたりしている。社労士試験は一応難しい試験なので、市販書を買って、それだけで独学合格を目指す人は、まあ多くないだろう。

だからこそ、市販書の独学者はすごいと言われ、実際に社労士事務所の面接でも、その点を評価された。

だが思うに、私は次の2つの理由により、市販書独学をすごいとは思わない。

1: 人それぞれにふさわしい勉強法があり、私は偶然、環境的にも性格的にも市販書独学が合っていただけにすぎないから

2: 市販書独学ではプロに学べず、効率的な勉強も探り探りの非効率な作業で、ただひたすら暗記に勤しんでしまい、物事の本質を理解できなかったから

以上の2つだ。

どう?

別にすごくないでしょう?

ひとつずつ簡単に説明していこう。

1: 人それぞれにふさわしい勉強法があり、私は偶然、環境的にも性格的にも市販書独学が合っていただけにすぎないから

私はずっとフリーランスで仕事をしてきた。お客さんの要望に合わせてスケジューリングしていたため、まとまった時間が取れるとは限らず、曜日感覚もないほど不安定なスケジュールだった。

また、私は集団行動があまり好きではなく、管理されて何かするのも苦手だ(今の仕事もそうw)。世間では、それを「コミュニケーション力が低い」と言うのかもしれない。

だから私は予備校や塾は合わなかった。好きなときに好きなように勉強をしたかったのだ。会場模試すら、一度も受けていない。

通信教育も考えたが、通信教育は半分独学ちたいなものだから、それくらいなら完全独学のほうが安上がりで良いと思った。実際、フリーランスでは収入も不安定だったから、なるべくお金を使いたくなかったのだ。

通信教育の教材のほうが良いか?と少しは思ったが、色々調べていると、どうやらそうとも限らないようだったので(もちろん素晴らしいのもあると思うけど!)、みずから書店等で吟味して市販書を使う道を選んだ。

「独学だとモチベーションの維持が大変だったんじゃ?」と言われたこともあるが、私としては、社労士試験の内容は興味深かったのと、仕事や趣味の時間も設けて適度にサボって息抜きもしていたため、特にモチベーションが低下することはなかった。

実は一度不合格にはなっているけれど、復讐心の強い私は、それでも次!と、割とすぐ気持ちを切り替えることができた。

ただ、2度目の試験も不合格だったり、さらに不合格が続いたりしていたら、きっと戦意喪失し、「無駄な闘いはやめよう」とあきらめていたかもしれない。

それはそれで、闘ってきた事実は残るので、全くもって悪いこととは思わない。中には、あきらめることに罪悪感を抱く人もいるだろうが、その必要は全くないだろう。

2: 市販書独学ではプロに学べず、効率的な勉強も探り探りの非効率な作業で、ただひたすら暗記に勤しんでしまい、物事の本質を理解できなかったから

独学は、自由で安上がりで、一部の単純な人からは「すごいね」と評価されたりするメリットがある。

でも、きっと、予備校や塾でプロの講義を受けたり、通信教育でプロの添削指導やeラーニングを受けたりするほうが、社労士試験の内容の理解が深まり、一見関係の浅そうな事柄でも、うまく紐付いて “生きた知識” となるだろう。

もちろん指導者の腕にもよるところだと思うが、市販書独学だと、ほとんど自分の頭だけで解釈をしていくため、考え方が偏ったり、誤解しては修正して…を繰り返したり、物事の本質を理解しないままただ暗記して終わったりと、そういう良からぬことが起こる可能性が高いかな?と思う。

だから私は、なるべく深く理解したくて、YouTubeやTwitterで社労士講師のレクチャーを視聴したり読んだりもした。

「それだと完全独学とは言えんね」と言われそうだがw、まあ、お金を落としているわけではないし、数ある趣味動画のうちのひとつのようなもんだったからね(^^;)

本当にお金を落として質の高いeラーニングを受けていたら、もしかするともっと理解が深まっていたかもしれない。

実際に今実務をやっていて、理解の浅さに悔しくてたまらなくなることがある。地の固まっていないところに家を乱立させてしまったようなもので、雨が降ると地盤も緩みやすく、最悪、家が流されていってしまう。

そのくらい、私の知識はガタガタだ。

合格すれば皆同じ!というが、たしかに結果は同じだけど、私は皆違うと思っている。

1年で合格した強者よりも、何年もまじめに闘ってきた戦士のほうが、きっとたしかな知識を持っている。そういう人が実務に就いたら、きっと強い。

独学で自己流の覚え方でやってきた人よりも、プロの知識や裏話を自分のモノにした人のほうが、きっと深い知識や見識を持っている。そういう人が実務に就いたら、きっと強い。

さて、最後にもう一度、市販書独学がすごくない理由をまとめておきたい。

1: 人それぞれにふさわしい勉強法があり、私は偶然、環境的にも性格的にも市販書独学が合っていただけにすぎないから

2: 市販書独学ではプロに学べず、効率的な勉強も探り探りの非効率な作業で、ただひたすら暗記に勤しんでしまい、物事の本質を理解できなかったから

勉強すること自体の価値は、通学だろうが通信だろうが市販書独学だろうが、何ら変わらない。

ただ形が違うだけ。

それぞれにメリットやデメリットはあるけれど、自分に合った勉強法を見つけるのが良いだろう。

でももし将来社労士業で食っていきたいなら、多少高くても、きちんとした予備校に通い、どん欲にプロから学び、確固たる知識と柔軟な応用力を身につけたほうが良いのかもしれない。

※ 以上は、私なりの推論を多く含みます。ご了承ください。