待って!「稟議書」の本来の読み方は「ひんぎしょ」??
「稟議書(りんぎしょ)」というものがこの世にあることは知っていたが、今の職場に転職してから、ほぼほぼ初めて実物を目にした気がする。そして今では、頻繁に「りんぎしょ」ということばを耳にする。
しかし、私はなぜだか、「りんぎしょ」という読み方があるのは知っていた一方で、「ぎんぎしょ」というのが本来の読み方だと思っていた。
先に言うと、「ぎんぎしょ」は誤りのようだ。ググってみても情報が出てこない。過去に誰かが勘違いして「正しい読み方は ぎんぎしょ だよ」と言っていたのを、私は覚えてしまっていたのかもしれない。
だから「りんぎしょ」と読むのが、やはり正しいはず。
結論から言えば、「りんぎしょ」でOK。
ただ、本来の読み方は「ひんぎしょ」らしい。
みんな大好き『Wikipedia』には、
稟議書(ひんぎしょ(広辞苑ではこちらの読みが正式とされている))(りんぎしょ(慣用読み))とは、稟議のために作られる文書のことである。官庁では起案書ということが多く、企業では稟議書のほか、起案書、立案書などということもある。
とある。
「ひんぎしょ」が正式な読み方で、「りんぎしょ」は慣用読みとのことだ。
goo辞書で「りんぎ【稟議】」を引っ張ってみても、「「ひんぎ」の慣用読み」といった説明がある。
つまり、本当は「ひんぎしょ」と読むところだが、「りんぎしょ」でも構わないということだ。
いや、でも実際に職場では「りんぎしょ」と読んでおり、誰一人として「ひんぎしょ」とは発音していない。パソコン等で試しに変換しようとしても、「りんぎしょ」なら一発変換できるが、「ひんぎしょ」は変換できないばかりか候補にすらあがってこない。
Yahoo!知恵袋にも、「稟議書」の読み方に関する質問が掲載されているが、そこに付けられている回答に目を通してみると、やはり「りんぎしょ」が一般的のようだ。
むしろ正しく「ひんぎしょ」と口にしたら、まわりから「コイツ、社会人としての常識はないのか?」と変な嫌疑をかけられかねない。
ことばに限らず、ほかにもそういうことってあるよね。
100人中99人が間違っていて1人が正しいとき、その1人がいくら力説をしても、バカ扱いされてしまうということ……。
YouTube講演家の鴨頭嘉人さんも、こうおっしゃっている。
99対1で、1が正しいことはある
— 鴨頭嘉人@YouTube講演家 (@kamohappy) August 2, 2020
そういえば戦争時代は、きっと100人中99人の意見が間違っていたはずなのに、それが世間の声や目となり、その道から外れたたった1人の人間は虐げられてしまったのだろうなと思う。
「稟議書」ということばからそこまで想像してしまうのは飛躍しすぎているかもしれないが、なんとなく彷彿とさせるものがある。
ともかく、「稟議書」は「りんぎしょ」でOK。
あなたも、組織内で使われている読み方にしておくのが良いだろう。ことばは、正しい・間違っている ということよりも、コミュニケーションツールとしての役目が大きいから。
もし「ひんぎしょ」と読み替えたいなら、それこそ稟議書を出して、打診してみると良いかもしれないw ※ジョーク