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「権利を主張する前にやるべきことをやれ」という暴論

私は、割と物事を杓子定規に考えたがる傾向にある。定期的に調整をかけないと偏ってくるので、注意しなければならない。

しかし、どうしても譲れないのは、

・サービス残業
・残業前提の仕事の量
・パワハラ

などの労働問題。

特に残業やパワハラは法律にも関わっているところ。これまでは当然にやってきたものであっても、おかしなものはおかしいと私は主張したい。

・・・のだが、やはり職場の文化や風土を改善することは困難を極める。

このあいだ上司と面談があり、そこで残業の考え方について聞いてみた。というのも、私の職場では、残業をすることが当然のようになっている人が多かったからだ。

彼が言うには、

「皆さん、普段の仕事の中でミスやロスが生じている。人間だから仕方がない。残業をしている人は、申請していなかろうが、そういったミスやロスとのバランスをとるためにやっているよね」

と。

つまり言い換えれば、誰しもミスやロスが生じるから、その分の残業をするのは当たり前だ!ってことだ。

そして彼は続けざまに、

「小中学校とかの保護者会でもそうだけど、家でやるべき教育を、学校に要求する親がいる。やることもやらないで権利を主張している親たちだよね。それはやはりいけない」

と。

一見正論のようにも思えるが、騙されてはダメだ。構図が全く違う。

たしかに、箸の持ち方とか好き嫌いをしないように食べるとか、そういった教育は家庭でやるのが筋であり、学校はあくまで添えのようなものでしかない。学校にもそういう教育はする必要がないとは言えないが、きめ細かにマンツーマンレッスン等をするのは義務でもなんでもないだろう。そんなことし出したら、いくら先生がいても足りない。だから、家庭での教育をせずして学校に要求するのは、親の怠慢だと言われても仕方がない。

だが、残業を抑制するように管理すること、特に違法性のある残業を防止することは、使用者側の責務だ。労働をきちんとやっているかやっていないかは関係ない。たとえサボっている社員がいても(つまり労働力の提供という契約上の義務を果たしていなくても)、サービス残業は許されないし、適法残業も良くない(これを許すと、残業代のために仕事をチンタラチンタラやっても良いことになる)。

「やるべきことも果たさずに権利ばかり要求するな」という気持ちは分からなくはないが、切り離して考えないと、秩序がどんどん乱れていってしまう。

そして、その「やるべきことを果たす/果たさない」の判断は、どうやって線引きをするつもりなのだろう。

明らかにサボっているなら、それは上司がきちんと原因を探り、適切な対処をする必要がある。それでも改善しない場合には、人事的な観点からも対策を講じる必要があるだろう。もちろん懲戒も視野に入れて。

でも、サボっている原因やミスやロスを生む原因は、仕事の量や質、ひいては職場の人間関係にある可能性もある。部下が快く働けるように工夫していればまだ良いが、それもせず、個人的な価値観を押し付けてしまえば、部下のプライドは傷つき、モチベーションも低下して致し方ない。

ほか、プライベートでのトラブルが重なり、疲弊し切ってしまっている可能性もある。

ミスやロスも、程度の差こそあれ、人間である以上ある程度は生じるものだ。能力差も関係するものの、それならそうで、適切に仕事を振り、適切にフォローし合っていくことが重要となるだろう。当然、人手を増やすという対策も必要になるかもしれない。

・・・まあ、今回は、経営面については度外視して持論を述べた。

たしかに権利の主張ではあるが、権利は主張すべきものだ。主張しなければ、どんどん踏みにじられていく。

「やるべきことをやれ」と言われても、それはまた別次元の話。

それでも「やるべきことをやれ!」と言うなら、・・・分かりました、やるべきことはやります。というか、言われなくても、やるべきことはやらないと!と思っています。

ただし、使用者側は、法律を遵守し、職場環境を改善することを果たそうとしてください。それがあなた方のやるべきことのはずです。
(あ、結局要求しちゃったw)

というわけで、結局水掛け論みたいになるね!

だが、正当な権利は主張していかないとダメ。人間は感情的な生き物なので、もちろんカッチリ枠に当てはめることなどできない。けれど、明らかにおかしいものは排除して改善していかねば!と心を強くして仕事をする姿勢は、最低限必要だと思う。