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副業を認めない会社は相当ヤバいという話

副業。解釈によっては、複業とか兼業とかダブルワークといった言い方もあるが、今回は「副業」という言葉で統一する。

私は現在、副業をしながら社会保険労務士事務所に勤めている。

副業というと、アルバイトや在宅ワークを思い浮かべる人も多いだろうが、私の場合、現在の職場に勤める前からやっているフリーランス業が今の副業だ。

面接時に「副業をしたい」と告げ、なんとか許可をいただけたことで今やれている。が、所長自身快くは思っておらず、「いずれは辞めてほしい」と考えている模様。まいった。

それでも私の事務所はまだ良いほうで、世の中には、副業を全く認めなかったり、副業をする社員を厳しく罰したりする企業も少なくないだろう。

で、はっきり言おう。

そんな企業は、相当ヤバい。

本来、会社から一歩外に出たら(もちろん服務時間外に)、何をしようが個人の勝手である。

一杯やりに行く人がいれば、デートする人もいるし、買い物に行く人がいれば、習い事やジムに通う人もいる。ボランティアに参加したり、親の介護をしたり、ペットの世話をする人もいる。連休ともなれば、海外旅行だって行ったりするだろう。

にもかかわらず、ことに副業となると、なぜかダメだと言う企業は多い。

なんで??

奇妙じゃね??

副業をすると本業での機密情報が漏れうるとか、体力的にも悪影響があるとか、いろんな屁理屈が聞こえるけれど、それらって、別に副業をしてなくたって同じことじゃね??

え?副業すると確定申告が必要になる??

うむ、たしかに一定の所得があればそうだが、それがどう本業に悪影響を及ぼすってんだ?そんなこと言い出したら贈与だって相続だってダメになるだろ?違うか??

・・・というわけだ。

私が思うに、副業を禁止するのって、ただただ社員をひれ伏させて管理したいだけの、古びた錆び錆び規律にすぎないと思うんです。

屁理屈はあっても、合理的な理由がないもん!

そもそも社長さんとかだって、本を出したり講演したりして、いろんな事してるでしょう。なのに社員にはさせないだなんて、まったくの不公平だよね。

今のご時世、手取り額が満足ではない上、将来を悲観している人も多い。本業オンリーでは、この先余裕ある暮らしができなくなるかもしれない。。

そう思っている人は大勢いる。だから副業をしている人もいる。

お金だけではない。自分の可能性を信じて、いろんなことにチャレンジしたい人も多い。私のように、副業が楽しくて息抜きになっている人もいるだろうし、完全なる趣味とはいかずとも、生きがいにしている人は多いと思うんだ。

当然、副業のせいで本業が疎かになったり悪影響があったりするならダメだが、先述のとおり、それは趣味だろうがボランティアだろうが同じことだ。

収入が生じることだけを問題視するのだとしても、なぜそれがダメなのか、私はこれまでに一度も納得いく答えを見たことも聞いたこともない。

とある別の社労士事務所の面接では、「副業は断じて許さない。入職時に誓約書にもサインをもらう」と言われたが、これはハッキリ言って、労働者が人間らしく生きるための権利を脅かしているようにしか思えなかった。

実を言うと、民法や労働基準法その他の労働法のどこを見ても、副業を禁じている条文は見当たらない。それらしい条文すらない。むしろ憲法では、職業選択の自由がうたわれている。

何が副業を禁止しているのかといえば、これはもう、個々の会社の就業規則等しかない。就業規則に記載して周知させておけば、一応はルールとして通る。

ただ、いざ面倒な裁判となったとき、果たして会社が勝てるか?という疑問は残る。だって、どう考えたって、服務外の束縛はおかしいんだから。先ほど書いたように、労働時間じゃなくて職場からも離れているなら、基本的には何をしていようが自由なんだから。

なので、会社ができる懲戒処分としては、副業のせいで業務に差し支えたときにはじめて相応の処分ができるのであり、副業をしているからといってただちに処分できるとは思えない。よほどの理由(その副業が公序良俗に反しているとか違法なものだとか)がない限り、厳しい処分は権利の濫用なのではないか?と私は思う。もちろん、懲戒解雇なんてもってのほかだろう。

まあ、最終的なジャッジは裁判によるので、私には判断できないのが正直なところ。ごめんなさい。